Holi Festival

ホーリーは、インドやネパールを中心に祝われるヒンドゥー教の春祭りで、毎年3月ごろの満月に行われ、春の訪れを祝い、善が悪に勝利することを象徴する祭りとされています。

 

ホーリーにまつわる神話

1. プラフラーダとホーリカーの物語(善の勝利)

古代インドの悪王ヒランニャカシプには、プラフラーダという息子がいました。プラフラーダは父の命令に逆らい、一族の天敵であるヴィシュヌ神への信仰を貫きます。

怒ったヒランニャカシプはプラフラーダを殺そうと様々な手段を試みますが、ヴィシュヌ神の恩寵によってすべて失敗します。

そこで、ヒランニャカシプの妹ホーリカーは、火の中でも燃えないという神からの恩恵を受けていたので、プラフラーダを膝の上に乗せて火に入ることで彼を殺そうとしました。

しかし、ヴィシュヌ神の恩寵によってホーリカーは焼かれ、プラフラーダは無事に生き延びました

最終的に、ヴィシュヌ神の化身であるナラシンハ(半獅子半人の姿)が現れ、ヒランニャカシプを倒します。(※シュリーマド・バーガヴァタム)

この神話がホーリー祭りのホーリカ・ダハンとして、ホーリーの前夜に焚火をする伝統に繋がりました。善が悪に勝利する象徴とされています。

 

2. クリシュナとラーダーの物語(愛と喜び)

ホーリーはまた、クリシュナ神とラーダーの愛にも関連しています。

クリシュナは、自分の肌の色が青いことを気にしていました。そこで、ラーダーに色を塗って遊んだのがホーリーの起源のひとつと言われています。

このため、ホーリーは「恋人たちの祭り」とも考えられ、色粉を掛け合う風習が生まれました。


 

ホーリーは2日間にわたって行われます。

 

Day.1:ホーリカ・ダハン(焚火の儀式)

ホーリーの前夜、人々は大きな焚火を作り、悪を焼き尽くす象徴として燃やします。

火の周りを回りながら祈りを捧げ、悪いカルマを浄化すると信じられています。

 

Day.2:ランガワリ・ホーリー(色彩の祭り)

ホーリーの本番では、町中がカラフルな色粉や色水に染まる大騒ぎになります。

色粉(グラール/Gulal)を投げ合う:赤・青・黄・緑などのカラフルな粉を掛け合うことで、身分や性別、年齢の壁を超えて、すべての人が平等であることを象徴します。

音楽とダンス:太鼓や伝統音楽が響き渡り、人々が通りで踊りながら祭りを楽しみます。

バング(Bhang)を飲む:ホーリーでは、大麻の葉から作られる「バング(Bhang)」という飲み物が伝統的に飲まれます。これは、神シヴァに捧げられる神聖な飲み物とされ、祭りの高揚感を高めます。

甘いお菓子を食べる:「グジヤ(Gujiya)」というココナッツやナッツを詰めた揚げ菓子が特に人気です。


 

ホーリーのカラフルな意味

ホーリーで使用される色には、それぞれ意味があります。

赤:愛と純粋さ

黄色:知恵と幸福

青:神聖さ

緑:豊穣と新しい命


 

人生のカラフルな祝祭であるホーリーで、春の訪れと善の勝利を祝いましょう!

 

講座情報

【ONLINE】子育てに活かすヨーガの智慧 〜子供と共に成長する〜

・5/7, 5/14, 5/21, 5/28, 6/4, 6/11, 6/18, 6/25(全8回)
・毎週水曜日

ヴェーダやヨーガの教えを学べるオンライン講座

・毎週火曜日6:00~7:00、毎週水曜日20:00~21:00