ヨーガの目的

プラーナーヤーマ(呼吸法)はヨーガの実践のためにも、健康のためにも重要です。

ヨーガの実践において、プラーナーヤーマは健康を目的にしているだけでなく

自己の本質の探求のために重要な実践方法です。

自己の本質の探求は、神の探求とも言われますが、全く同じものです。

世界の純粋な存在のことをパラマートマーと言い、別の表現ではサト(存在)と言い

個人の純粋な意識をジーヴァートマーと言い、別の表現ではチト(意識)と言います。

サト(存在)、チト(意識)は表現が違うだけで、全く同じものなので、サッチダートマー(サト・チト・アートマー)とも言います。

このサッチダートマーを自己の本質や、神の本質、世界の真理などと表現しますが

ヨーガの目的はまさに自己探求であり、神の探求です。

自己探求・神の探求というヨーガの目的が根幹になければ、ヨーガの名を使ったヨーガ風になってしまうでしょう。

ヨーガを深めると言うと、解剖学の知識、生理学の知識、心理学の知識、エネルギーやスピリチュアル的な知識、筋力UPや柔軟性向上のメソッドなどなど、多岐にわたって専門的な学びがありますが、肝心な自己探求・神の探求というヨーガの真髄は失われているように思えます。

ヨーガが自己探求・神の探求を目的としていることすら、指導者ですら知っている人はごく僅かで、本来の探求の技法は伝わっていないのかもしれません。

ヨーガの実践方法には、呼吸法や瞑想法などがありますが、ヨーガの呼吸法や瞑想法は、自己の本質・神への集中の技法です。

自己の本質・神への集中がない呼吸法は、アガルバ・プラーナーヤーマと言い、肉体や精神の健康のための呼吸法で

自己の本質・神への集中のためにマントラや体の部位に意識を向けたり、チャクラやエネルギーに意識を集中しながらの呼吸法はサガルバ・プラーナーヤーマと呼ばれるヨーガの行法です。

ヨーガには、様々な呼吸法があり、ネットや書籍で調べることができますが、自己の本質・神への集中のためのサガルバ・プラーナーヤーマはネットや書籍では調べることができません。

なぜなら口外することを禁止されているからです。

ヨーガの表面的な技法は簡単に調べられますが、真髄的な技法は先生から弟子へと伝えられ、口外することを禁じられるので、アーサナ、呼吸法、瞑想法などの真髄は、本当に稀少性が高いのです。

どのような状態になれば、次の段階の行法に進むかなども明確になっており、自己の本質・神を探求するための行法の段階が古より定められているのです。

ヨーガの目的から逸れずにヨーガを探求し続けたいですね。